ブレインカウンセリングは、どの様に行うの?と
ご質問を受けますので、実際に患者様とのカウンセリングをお伝えします。
この様に、会話をしているだけで、思考が整理され、「脳」に再学習させることで、過剰に反応してしまうのを落ち着かせます。
K、Sさん 50代
Q:今回のお悩みご相談は何ですか?
A:昨日今日、頭が妙に痛いです。このような痛みは、はじめてです。痛みを何とかしたいです。
Q:痛みに思いたる節はありますか?
A:最近、妙にイライラしていてモヤモヤしたり精神的に不安定です。それが原因かな?精神的にきてるのかも?
Q:イライラしたりモヤモヤしてしまうのはどうしてですか?
A:今、起業をしようと考えていて、それで色々な勉強をしています。それが一気に来ていて、どこに手をつけていいのか分からない状態かな?
あとそういえば、昨日友達のご主人が亡くなったと連絡が来ました。難病で長く患っていたんです。仲の良いグループでお香典をどうしよう?と相談しました。そうしたら、みんなの考えと私の考えの視点が違ったんです。みんなと違うことを言っていることがスッキリしないです。
Q:どうしてみんなと違う視点や考えがモヤモヤしたりすっきりしないと感じるのですか?
A:「変じゃない?」「違う」と思われる。「なんでそんなことを考えるの?」と思われるのではないかと。別に正解はないので、、、。自分だけ違うことを言ったみたいな。
Q:どうして自分だけ違うということに脳が反応すると思いますか?
A:みんなと一緒じゃなきゃだめ。育ってきた世代。人と外れてはいけない。違うことをやってはいけない。子供の時はあった。自分はそうではないので辛いタイプだった。合わせる。真面目な変な正義感。でも実際は違うことをしたい。変な複雑。
Q:そう思ってしまったのはどなたの影響が強いと思いますか?
A:親の影響。子供の時に私が悪いことをすると親が笑われる。よく言われた。親が笑われるからちゃんとしなさい。
Q:親とは父親母親どちらですか?
A:母親です。
Q:お母さんの影響が強かったんですね。 それで小さい頃からみんなと違うとつらかったんですか?
A:小さい頃はみんなに合わせなきゃいけないと思っていたので辛くはなかった。もうちょっと大きくなってから。
Q:それはいつ頃ですか?
A:小学校高学年くらい。自分の個性を出したい。みんなが持っていたものは最初は欲しかったが人と違うものが欲しい。
Q:みんなと一緒ではないとどうなってしまうんですか?
A:みんなと違うと恥ずかしい。自分の個性を出したい。葛藤があったんだと思う 。あんまり出せなくてずっと抑えてる。
Q:何がきっかけで自分の個性を出したいと思ったんですか?
A:自分を主張したかった。
Q:どうして?
A:認めてもらいたかったから。
Q:誰にですか?
A:親。母親。友達。
Q:どうなったらお母さんに認めてもらうと思ったんですか?
A:母親が大好きだった。自分を一番に見て欲しかった。お兄さんがいる。
Q:ここまで振り返ってどうですか?
A:母親の方に話が行くとは思わなかった。人と違うとかコンプレックス、トラウマを抱えているんだな。だいぶ変わったつもりでいたのに。
Q:どう切り替えて行きますか?
A:人は人。自分は自分。最近それで慣れてきている。そこに戻す。
Q:どうやったら戻せそうですか?
A:私が気にしても他の友達は気にしていない。何とも思っていない。そう思えれば大丈夫。
Q:もし次に自分の考えと他の人の意見が違ったらどうしますか?
A:みんないろんな意見があって当たり前。私は私で個性が出せればいいかな。
むしろやっと個性が出せるようになったと思えばいい。やっと言えるようになった。自分を主張している。恥ずかしいことではなく、私にとって嬉しいことだ。と思える。
Q:すごいですね。なんかひっくり返っちゃいましたね。そうできそうですか?
A:はい。できそうです。
Q:イライラとかモヤモヤは消えてる感じですか?
A:話してすっきりしました。あれ!?頭の痛みが痛くないです!!あれ!?どうして??
Q:よかったです。
感想
頭の痛みが、何となく精神的なイライラやモヤモヤに関係しているかな?とは思っていましたが、本当に関係していてビックリでした。これで、痛みが消えてしまうとは、、、。
まさか子供の頃の出来事が影響していたのも驚きました。
すごく丁寧に聞いてくださり安心感がありました。
すごく気持ちも頭もスッキリして爽快です!
考 察
今回の症例は、「自分の個性を出したい」という“本心”と、一方で「みんなと一緒でなきゃだめ」という“母親からの教え”が、脳の中で綱引きをしている状態でした。
「自分の個性を出したい」【本心】 ⇔ 「みんなと一緒でなきゃだめ。恥ずかしい」【母親からの教え】
そして、「自分の個性を出したい」と言う思いは、「大好きな母親に一番に見てもらいたい。認めてもらいたい」という思いから、生まれてきていました。
「思い」の「ルーツ」を認知・気づく事は、とても大切です。
それは、認知・気づく事で、次の選択肢が生まれ、止まっていた物が、また動き出せるようになるからです。
その事に気づいたため、
「人は人。自分は自分」
「みんないろんな意見があって当たり前」
「私は私で個性が出せればいいかな。むしろやっと個性が出せるようになったと思えばいい。やっと言えるようになった。自分を主張している。恥ずかしいことではなく、私にとって嬉しいことだ。と思える」
と、切り替えることができ、
さらに「恥ずかしいことではなく、私にとって嬉しいことだ」
と、ひっくり返してしまいました。
まさに、「陰極まれば陽に転ず」世界を「反転」させてしまったのです。
このように、脳の中の思考が整理され、過剰反応が治まることで、頭痛が改善していったのです。
私たちは、良くも悪くも「記憶」に左右され振り回されてしまいます。
こういったことは、誰にでも起こり得ることです。
特に、「トラウマ」や「心の傷」「心的外傷」などといわれているものは、脳に大きな影響を与えてしまっています。
このような、身体に人生に、マイナスの影響を与えてしまっている記憶(黒幕)を見つけ出し、認知・気づく事で、脳の過剰反応が治まり、機能が正常に働き始めます。